こんにちは。ゴールドコースト・ブリスベンで子ども向け日本語教育を行っている「すみれ日本語教室」です。
本日8月31日は、日本でいう「夏休みの最終日」。 幼い頃、最終日に慌てて夏休みの宿題や絵日記を終わらせた…なんて思い出がある保護者の方も多いのではないでしょうか?
南半球のオーストラリアに暮らす子どもたちにとっては通常の学校生活の真っ只中ですが、当教室の放課後レッスンでも、子どもたちが大好きな「絵日記」に取り組む機会がたくさんあります。
前回のInstagram(リール動画)では、ホリデー中に映画館へ行った思い出を絵日記に書き、クラスのみんなの前で堂々と発表してくれた生徒さんの様子をお届けしました 📹✨
さて、本日は動画の裏側にある「なぜ、一度“書く”という工程を挟むことが重要なのか?」について、教育的な効果を深く紐解いてみたいと思います。
1. 口頭だけでは気づけない「助詞の抜け」や「表記の勘違い」を発見できる
海外で育つバイリンガルの子どもたちは、日常の会話(耳と口)が得意な反面、文法や細かい表記のルールが感覚的になりがちです。
例えば、口頭で話しているときには、以下のようなことに周りも本人も気づかずスルーしてしまいがちです。
- 助詞の抜け:会話では「映画館行った」「お菓子食べた」と助詞(が・を・に・へ)が抜けても意味が通じてしまいます。しかし、文字に書くことで「映画館に行った」「お菓子を食べた」と、正しい文章の構造を認識できるようになります。
- 耳からの音と「正しい表記」のズレ:口頭での発音は同じでも、実際に書かせてみると「王様(おうさま)」を「おおさま」と書いていたり、「映画(えいが)」を「えが」と書いていたりすることがよくあります。
「一旦、紙に書く」という作業を挟むことで初めて、耳で聞いている音と正しい日本語表記のギャップに自分で気づき、正確な言葉の知識として修正していくことができるのです。
2. 話したいことを「頭の中で整理する」思考のトレーニング
「映画館に行ってね、すごく楽しかったの!それでお菓子も食べて…」と、思いつくままに話すのも可愛らしいものですが、それはまだ「頭の中の感覚をそのまま口に出している」状態です。
絵日記に文章を書くプロセスを挟むことで、子どもたちの頭の中では次のような「思考の整理」が行われます。
- 出来事の順番を考える(いつ、どこで、誰と何をしたか)
- 一番伝えたい感情を選ぶ(何が一番面白かったか)
- 言葉を選んで組み立てる(どんな文章なら伝わるか)
この「思考を整理して文章にする」ステップを踏んでいるからこそ、みんなの前で発表するときにも言葉に詰まらず、相手に伝わる筋道立てた話し方ができるようになります。
3. 「書いた文章」だからこそ「伝える自信」につながる
放課後レッスンでは、こうして一度自分の頭で整理し、正しく書き起こした絵日記をもとに発表を行います。
「ちゃんと書けた」という準備があるからこそ、子どもたちは自信を持ってクラスの友達に自分の体験を伝えることができます。そして、友達から「何の映画見たの?」「面白そう!」とリアクションをもらうことで、「自分の日本語が伝わった!」という最高の成功体験が得られるのです。
まとめ:絵日記は「生きた日本語」を育てる最高の教材
単にひらがなの練習をするだけでは、子どもたちは退屈してしまいます。
自分の体験した「ワクワク」を、
- 書くことで頭を整理し、
- 正しい表記や助詞を身につけ、
- 声に出して友達に伝える。
この一連のサイクルこそが、海外で暮らす子どもたちの日本語表現力をたくましく、そして豊かに育てていきます。
👉 すみれ日本語教室(対面レッスン)公式Instagramアカウントはこちら(@sumire_nihongo_lesson)
【スクール情報】
すみれ日本語教室では、ゴールドコースト・ブリスベンにて、子どもたちの五感と成長に寄り添った各種クラスを開講しております。体験レッスンや見学につきましては、お気軽にお問い合わせください。
